再開発に伴い、4月上旬に57年余りの歴史に幕を下ろす福岡市・天神の「福岡ビル」(福ビル)。銀色の建物は市民に親しまれてきたが、内装などのハード面や店舗などのソフト面も、完成当時の表現を借りれば「デラックス」で画期的な街のシンボルだった。産業考古学会理事の市原猛志さん、郷土史研究家の益田啓一郎さん、劇団「ギンギラ太陽’S」主宰の大塚ムネトさんと一緒にビルを“探検”した。 「なんといっても外観のカーテンウオールとメタルパンチング。当時の福岡ではかなり斬新でした」と話すのは市原さん。カーテンウオールとは柱を建物内側に配置し窓を広く取る構造。当時の福岡都心の大規模建築物は軒並み、窓が外壁に囲まれた重厚な造りだ。 金属板を加工して外壁板に仕上げるメタルパンチングも、1961年の完成当時は目立った。「福岡では最初期の大規模なモダニズム建築」(市原さん)。ただ、当時の本紙記事には〈「弁当箱みたいで安っぽ
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