1990年代前半に起きた国政選挙の投票率の崩壊について地域分析を行い、どの地域で投票率の下げ幅が大きかったのかを明らかにしました。 その結果、投票率の崩壊は均一に起きていたわけではなく、本州・中国・四国の都市部や沿岸部と北海道で激しいという、特異な傾向を持っていることがわかりました。 ⭐投票率の崩壊とは 衆院選や参院選の投票率は戦後一貫して下落してきたわけではなく、1980年代までの横ばいが続いた後、1990年代に大幅に落ちています。そしてその後、投票率は郵政解散と民主党への政権交代という二回の選挙を除いては、従来の水準を回復しなくなりました。こうした経緯があるため、昨今の投票率の低下を考える上で、1990年代の状況の理解は重要です。 衆院選(青)と参院選(赤)について、全国で集計した投票率の推移を下の図に示しました。縦軸を投票率、横軸を年として、投票率の崩壊にあたる時期を太線で描いていま