ロボットの応用範囲が広がる中、ロボットメーカー大手の安川電機会長で、2017年12月に国際ロボット連盟(IFR)の会長に就任した津田純嗣氏にロボットの果たすべき役割について聞いた。 AI(人工知能)を内蔵したロボットが、人間の能力を上回る「シンギュラリティ」の可能性については、「一生かかってもそこまでは行きつかない」と指摘。人間の仕事を奪うのではないかという懸念についても「マスコミの論調的に言われているだけで、科学、技術系の人でそう言っている人はいない。囲碁や将棋などの狭い分野では人間の能力を上回ることはあっても、ロボットに人間の代わりをさせようと思って取り組んでいる人はいない」と述べ、ロボットの果たす役割はあくまで人間を補助するものとの認識を示した。 「シンギュラリティ」とは 米国の有名な発明家レイ・カーツワイル氏が、2029年ごろにコンピュータが人間の知性レベルに到達し、もしくは凌駕(