中国・南京(Nanjing)で開催されたジョブフェア(2011年3月5日撮影、資料写真)。(c)AFP 【3月9日 AFP】中国に2億人以上いる出稼ぎ労働者の1人、リュウ・ジュンさん(25)は、仕事探しに苦労するだろうと覚悟していた。しかし「売り手市場」という意外な現状を目の当たりにした。 春節休暇明けに上海(Shanghai)で行われた政府主催のジョブフェア。安徽(Anhui)省のパッケージ印刷工場で5年間働いた経験を持つリュウさんは、豊富にある選択肢(企業)を1つ1つ調べながら、「近頃では(企業側が)僕のような熟練工を見つけるのは簡単ではなくなっているんです」と、日焼けした顔を自慢気にほころばせた。 過去10年間、労働集約型製品の輸出が爆発的に伸びた中国。その原動力となった膨大な労働者人口は減少を始めていると、専門家は言う。これは、不満をもつ出稼ぎ労働者が依然として社会不安の元凶と見な