たとえば、エビカニアレルギーのひととか、そばアレルギーのひととか、けっこう大変そうじゃないですか。 でも、1万5千円くらいするフレンチのレストランで、「あの、わたし、エビカニアレルギーなのですが……」とだれかが言ったとき、98%くらいは「大変だなぁ、デンジャラスだなぁ」と思う一方で、2%くらい「なんか一瞬流れがよどんだなぁ」と思っちゃう自分がいる。 「あの、わたし、エビカニアレルギーなのですが……」と言う言い方の品の良し悪しに押し込めると簡単なんだけど、でも「なんか一瞬流れがよどんだなぁ」と思っちゃう自分はなんなのかなぁ、ひどいよなぁ、なんで寛容になれないのかなぁ、という。 ペースメーカーを使う人に、最初にあるのは、恐怖心なんだと思うんだ。高所恐怖症のひとがどうしても毎日飛行機に乗らないといけない、というような。飛行機がそうそう落ちないのは分かってるけど、でも怖いんだ。それを繰り返している