「顧客からの要望が急増」，ルネサスがSoCのソフト開発・検証用の仮想プラットフォーム構築で講演SoC開発で，ソフトウェアの開発工数が急増していると言われて久しい（図1）。その解決策として期待されて，こちらも久しいのが仮想（バーチャル・）プラットフォームである。仮想プラットフォームとは，コンピュータ上に構築したハードウェアの仮想的なモデルをいう（図2）。仮想プラットフォームは，ハードウェアの開発・検証用ではかなり使われている。ハードウェアのモデルに，デバイス・ドライバなどハードウェアに近いソフトウェアを載せて検証する。いわゆるハードウェア-ソフトウェア協調検証である。 一方で，ソフトウェアの開発検証は，「未だにリファレンス・ボードを使った環境が主流のまま」（増田氏）である。実際，これまで市場で仮想プラットフォームを提供すると公に発表しているのは，富士通セミコンダクターくらいだろう。同社は「Cedar-ESL」という名称で，仮想プラットフォームを提供するサービスを2007年に開始した（
