日本企業は欧米と比べてセキュリティー技術の採用が遅れている――。セキュリティー分野の原稿を執筆するとき、記者はついこんな表現を挿入しがちだ。だが最近は注意しないといけない。日本企業の採用が相次ぐ技術が出てきたからだ。「SASE(セキュア・アクセス・サービス・エッジ、サシー)」と呼ばれるサービスである。 SASEは各種のセキュリティーやネットワークの機能を統合して提供するクラウド型のサービス。マルウエアのダウンロードや危険なWebサイトへの接続を遮断する「セキュアWebゲートウエイ」や、IDを基に社内外の通信の可否を制御する「ZTNA(ゼロ・トラスト・ネットワーク・アクセス)」、クラウドの通信を可視化・制御する「CASB(クラウド・アクセス・セキュリティー・ブローカー、キャスビー)」などの機能を備える。 米ガートナーが2019年に提唱してから3年と歴史の浅いサービスにもかかわらず、日本企業の
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