「選択的夫婦別姓」制度の導入に向けた法案が、28年ぶりに衆議院で審議入りしました。長年導入を求める声が挙がってきましたが、今国会では自民党が法案の提出を見送り、野党3党がそれぞれに法案を提出し1本化できない状況で、実現の見通しは立っていません。 そもそも、選択的夫婦別姓とはどのような制度なのか?現行制度の課題とは?「選択的夫婦別姓」制度に詳しい弁護士の寺原真希子さんに聞きました。 (TBSラジオ「荻上チキ・Session」5月15日放送分より抜粋) ■「選択的」夫婦別姓とは何か? 現行制度の問題点 選択的夫婦別姓とは、結婚する際に夫婦をいずれかの氏にするか、それぞれの氏を使い続けるか、選べるようにする制度です。寺原さんは「『選択的』とついているのは、いずれの選択肢もあるということ」と説明します。 現行の民法750条では、「夫婦は、婚姻の際に定めるところに従い、夫又は妻の氏を称する」と規定さ
