米カリフォルニア州の宇宙スタートアップ、SpinLaunch(スピンローンチ)は、ロケットを使わずに衛星を打ち上げるシステムを開発している。電気モーターで衛星を載せた小型ロケットを回転させて、その遠心力で飛ばそうというアイデアだ。2022年には準軌道までの打ち上げ実験に成功している。この新システムに住友商事が出資を決め、日本代理店権などのパートナーシップ契約を結んだ。 スピンローンチは、ヒモに石を結び付けてぐるぐると振り回し、手を離すと石がぴょんと飛んでいく、あの原理を応用している。スペースローンチではこれを、「ウルトラローコスト」な「キネティック・ローンチ」(動的打ち上げ)と呼んでいる。大型のロケットで打ち上げる場合にくらべて、燃料コストと二酸化炭素排出量はともに70パーセント以上削減できる。動力は太陽光発電による電力。柔軟性、即時性もあり、安価で、なにより環境負荷が小さいことから、ロケ