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ブックマーク / sorae.info (9)

  • 約338億光年かなたの銀河「JADES-GS-z14-0」を発見 観測史上最も遠い銀河

    宇宙に無数に存在する「銀河」がいつ頃誕生したのかはよく分かっていません。初期の宇宙に存在する銀河の数や大きさは、宇宙がどのように誕生し進化したのかを探る上での基礎的な情報となります。 ピサ高等師範学校のStefano Carniani氏を筆頭著者とする国際研究チームは、「ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(James Webb Space Telescope: JWST)」の観測によって、観測史上最も遠い銀河「JADES-GS-z14-0」と、2番目に遠い銀河「JADES-GS-z14-1」を発見したと報告しました(※1)。特に、JADES-GS-z14-0はその距離にも関わらず非常に明るい銀河であるため、宇宙における銀河の形成過程を見直す必要があるかもしれません(※2)。 ※1…この記事における天体の距離は、光が進んだ宇宙空間が、宇宙の膨張によって引き延ばされたことを考慮した「共動距離」での

    約338億光年かなたの銀河「JADES-GS-z14-0」を発見 観測史上最も遠い銀河
  • 「修正ニュートン力学」は「プラネット・ナイン」を否定する? 短距離での修正ニュートン力学の影響が初めて明らかに

    正体不明の「暗黒物質(ダークマター)」を仮定せずに宇宙の重力の謎を説明できるとされる「修正ニュートン力学」は興味深い仮説ですが、あまり多くの支持を受けてはいません。特に、恒星や銀河程度のスケールと比べて距離が短い太陽系程度のスケールにおける修正ニュートン力学の効果は、これまでに説明されたことがありませんでした。 ハミルトン大学のKatherine Brown氏とケース・ウェスタン・リザーブ大学のHarsh Mathur氏の研究チームは、修正ニュートン力学の下で太陽系外縁天体の公転軌道のシミュレーションを行った結果、軌道に偏りが生じたことを明らかにしました。これは、短い距離における修正ニュートン力学の効果を示した初めての事例であるとともに、太陽系外縁部に未知の惑星があるとする「プラネット・ナイン」仮説を否定するものです。 ただし、結果の前提となるデータ量の限界から、この結果が偶然生じたもので

    「修正ニュートン力学」は「プラネット・ナイン」を否定する? 短距離での修正ニュートン力学の影響が初めて明らかに
    kerotan07
    kerotan07 2023/10/18
  • 宇宙の年齢は267億歳? 早すぎる初期銀河の発達を説明できる新たな理論モデルを提唱

    近年の初期宇宙の観測により、誕生から数億年後の宇宙にはすでに大規模な銀河や銀河団が存在していたことがわかってきたものの、銀河がそこまで進化するには時間が足りないという新たな問題が浮上しています。オタワ大学のRajendra Gupta氏は、これを解決するための「CCC+TLハイブリッドモデル(CCC + TL hybrid model)」を提唱しました。もしもこのモデルが正しければ、宇宙は今から約267億年前に誕生したということになります。 現在の宇宙は誕生から137億8700万年(±2000万年)が経過していると考えられています。この推定年齢は過去から現在に至る様々な観測を積み重ねた結果であり、その集大成は宇宙モデル「Λ(ラムダ)-CDMモデル」として確立されています。しかし、初期宇宙の観測が進むにつれて、当時の宇宙の様子と宇宙の推定年齢には大きない違いがあることも判明しています。 【

    宇宙の年齢は267億歳? 早すぎる初期銀河の発達を説明できる新たな理論モデルを提唱
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    kerotan07 2023/07/25
  • 全ての物質はやがて蒸発する? ブラックホール以外でもホーキング放射が起こる可能性

    宇宙最速の光さえも抜け出せないと表現される「ブラックホール」は永遠に質量を失わないようにも思えますが、実際には「ホーキング放射」と呼ばれるプロセスを通じて徐々に質量を失っていくと言われています。 ラドバウド大学のMichael F. Wondrak氏らの研究チームは、ブラックホールの特別な性質である「事象の地平面」がなくともホーキング放射が起こることを理論的に示しました。この考えが正しい場合、ブラックホールだけでなく全ての天体がホーキング放射を通じて質量を失い、最後には蒸発する可能性があることになります。 【▲ 図1: ホーキング放射の概念図。真空では仮想的な粒子 (+νe) と反粒子 (-νe) のペアがあちこちで生まれてはすぐさま消滅する。しかし、事象の地平面付近 (青色と黒色の境界) で発生した粒子のペアは片方だけがブラックホールに吸い込まれることがある。残されたもう片方は飛び出して

    全ての物質はやがて蒸発する? ブラックホール以外でもホーキング放射が起こる可能性
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    kerotan07 2023/06/27
  • ビッグバンは「2回」あった? 暗黒物質を生み出した「暗黒ビッグバン」が提唱される

    【▲ 図1: 宇宙における普通の物質、暗黒物質、暗黒エネルギーの割合。暗黒物質は普通の物質の4倍以上も存在する(Credit: 彩恵りり)】この宇宙に銀河が存在している以上、その回転速度は重力で恒星を引き留められる限界の速度よりも低いはずです。ところが銀河の回転速度を実際に調べてみると、恒星の数をもとに見積もった銀河の質量から推定される重力では、恒星を引き留めるの不可能なほどの高速で回転していることがわかっています。この観測データは、光 (可視光線) などの電磁波では観測することができず、重力を介してのみ間接的に存在を知ることができる「暗黒物質 (ダークマター、Dark matter)」の存在を示唆しています。暗黒物質は電磁波で観測できる普通の物質の4倍以上もの量があると算出されているにもかかわらず、その正体は現在でも不明です。 暗黒物質という名前は、この物質が光では観測することができない

    ビッグバンは「2回」あった? 暗黒物質を生み出した「暗黒ビッグバン」が提唱される
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    kerotan07 2023/03/17
  • 異星人が見つからないのは“宇宙に生命がたくさんいる”から? フェルミのパラドックスに新たな解決法

    【▲ 参考画像:アメリカ国立電波天文台の「カール・ジャンスキー超大型干渉電波望遠鏡群(VLA)」(Credit: Alex Savello)】「1950年の夏、物理学者のエンリコ・フェルミは、他の科学者と昼をとりながら、その当時話題であったUFO (※1) や超光速飛行などにまつわる雑談をしていた。その時フェルミは『でも、みんなはどこにいるんだ?(But, where Is everybody?)』とつぶやいた。」 ※1…この3年前の1947年、アメリカのワシントン州で自家用機に乗っていたケネス・アーノルドが、音もなく飛行する円盤を目撃したと主張した。後にケネス・アーノルド事件と呼ばれたこの出来事は世間の話題となり、異星人の乗り物としての “空飛ぶ円盤” が定着するきっかけとなった。 これが、後に「フェルミのパラドックス」と呼ばれるようになった、観測事実と実際の矛盾に関する指摘です。 地

    異星人が見つからないのは“宇宙に生命がたくさんいる”から? フェルミのパラドックスに新たな解決法
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    kerotan07 2022/12/16
  • 地球は温暖化しているのか? NASAが過去140年間の気温偏差を映像化

    地球は温暖化しているのでしょうか? その問いにヒントを与えてくれる動画をNASAが公開しています。 それは、最近の地球温暖化の様子を視覚表現したもので、1880年~2021年(約140年間)の世界の平均気温の月毎「偏差」を順次らせん状の円環に表示する内容の動画にまとめてあります。 偏差とは、個々の数値と平均値との差のこと。1951年~1980年の間の平均気温が基準となっていて、グラフでは0℃の緑色の円で表わされています。 動画を見ていると、最初は偏差が0℃以下のマイナスだったのが、1940年頃からプラスに転じる年が多くなっていくように見えます。さらに、1980年あたりからプラスの偏差が大きくなり、加速していくようにも見えますが、はっきりとはわかりません。 動画はらせん状に積み重ねた円環を横(側面)から眺めるシーンで終わります。あらためて側面から見てみると、やはり1980年頃から偏差が急に大

    地球は温暖化しているのか? NASAが過去140年間の気温偏差を映像化
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    kerotan07 2022/09/09
  • NASA探査衛星「TESS」の観測データから新たな手法で「周連星惑星」を発見

    【▲連星を公転する太陽系外惑星「TIC 172900988 b」を描いた想像図(Credit: NASA/JPL-Caltech)】 アメリカ航空宇宙局(NASA)ゴダード宇宙飛行センターのVeselin Kostovさんを筆頭とする研究グループは、「かに座」の方向およそ820光年先で連星を公転する木星サイズの太陽系外惑星「TIC 172900988 b」が見つかったとする研究成果を発表しました。 映画「スター・ウォーズ」シリーズの舞台のひとつ、双子の太陽を持つ惑星「タトゥイーン」のように連星を公転する惑星は「周連星惑星」と呼ばれています。人類はすでに4500個以上の系外惑星を発見しており、そのなかには木星サイズの系外惑星はもちろん周連星惑星も幾つか含まれていますが、TIC 172900988 bはその公転周期と比べて短期間の観測データから発見されたという点で特筆すべきものとなったようです

    NASA探査衛星「TESS」の観測データから新たな手法で「周連星惑星」を発見
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    kerotan07 2021/11/19
  • 100年来の謎「宇宙線の起源」が解明される

    【▲ 天の川銀河内に存在する超新星残骸「G292.0+1.8」の画像。今回の研究成果とは直接関係ありませんが、超新星残骸の参考画像として掲載します。チャンドラX線観測衛星によって撮影されたX線画像です(Credit: NASA/CXC/SAO))】名古屋大学は8月23日、100年来の謎であった宇宙線の起源を突き止めたと発表しました。研究チームによれば、宇宙線の起源は超新星残骸にあるといいます。 宇宙空間では、陽子、ヘリウムの原子核、電子などの荷電粒子がほぼ光速のスピードで飛び回っています。これが宇宙線です。その割合は、陽子が90%ほど、ヘリウムの原子核が9%ほどになります。 このような宇宙線は、1912年にオーストリアの物理学者ヘスによって発見されましたが、その起源については、超新星残骸において加速された陽子などではないかと考えられてきました。 太陽の8倍以上の質量を持つ重い恒星が最期を迎

    100年来の謎「宇宙線の起源」が解明される
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    kerotan07 2021/09/01
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