●四連覇を目指す張栩王座に、羽根直樹碁聖が挑む第59期囲碁王座戦五番勝負がいよいよ開幕。当日は、解説付きでライブ中継を予定しています。お楽しみに!
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< 第35期名人戦挑戦者決定リーグ戦第18局 観戦記 > 溝上 知親 八段 対 山田 規三生 九段 第1譜 1〜20手 第2譜 第3譜 第4譜 第5譜 第6譜 第7譜 破壊せよ 2010年5月13日 使い方 打ち手再生 山田の今年の成績は10勝11敗。わずかな負け越しだが中身は深刻だ。本因坊戦リーグは残留を果たせず、名人戦リーグもここまで3連敗を喫している。 みなさんならこんな時どうするだろう。だいたい、2通りあると思う。とことん我慢して光が見えてくるのを待つか、スランプという大きな壁を破壊しにいくような、積極的な碁を打つか。山田はかつてブンブン丸と呼ばれていた。その名残かもしれない。自ら動いて今、この窮地を脱しようとしている。本局では2カ所で強烈な仕掛けを見せる。 溝上も名人戦リーグでは1勝3敗と元気がない。しかし今年の成績は9勝3敗と立派なもの。きっかけさえつかめばいつ爆発しても
阿含・桐山杯最終予選 加藤祐輝五段との対局(黒) 白1は、単に白3を予想。 白1、3は珍しい打ち方ですが、 地にカラい現代風。 すぐにでも、白Aとハネてくるのは見えている。 白A、黒B、白C、黒Dとなった時 最善の位置にある黒4を選択。 黒4には、白5以下動いて競り合い。 ただ、実戦の進行は、 どんどん白Aのハネが打ちづらくなり (上辺の白石が弱くなる) 逆に黒から黒Bの三々に回れて地合で優位に。 黒4でも、白5とハネつぐのが有力でした。 ちょっと打ちにくい手ですが、 続いて白9が絶好点。 後から、白Aがなかなかの狙いです。 しかし、白1,3からすぐに白5とは、 昔なら破門されそうな打ち方ですが、 これも時代の流れでしょうか。 この碁に勝って、ようやく本戦入り。 優勝目指してガンバリマス!!!
< 第35期名人戦挑戦者決定リーグ戦第16局 観戦記 > 張 栩 棋聖 対 溝上 知親 八段 第1譜 1〜19手 第2譜 第3譜 第4譜 第5譜 第6譜 第7譜 改造か? 2010年4月27日 使い方 打ち手再生 実利と厚み。この言葉が対になっているのは囲碁の世界だけだろう。盤上では、基本的に両者は同時に成り立たない。実利を先行すれば薄くなり、厚みを優先すれば、実利を敵に与えることになる。 張の棋風を「厚い」と答える囲碁ファンはいない。彼は明らかに実利先行脚質だ。しかし今、その棋風に変化の兆しが出てきたとささやかれている。現代碁界の厚み、勢力派を束ねるといっていい山下敬吾と戦い続けるうちに何かを吸収したのではないかと。ふたりは昨年末の天元戦、今年に入り棋聖戦、十段戦と3棋戦連続でタイトルを争っている。 棋風転換となれば、プロゴルファーのスイング改造に匹敵する一大事だ。張は大変身したの
< 第35期名人戦挑戦者決定リーグ戦第15局 観戦記 > 王 銘エン 九段 対 山田 規三生 九段 第1譜 1〜21手 第2譜 第3譜 第4譜 第5譜 第6譜 第7譜 いきなり新型 2010年4月23日 使い方 打ち手再生 近ごろ、日本棋院関西総本部に出張するのが楽しい。若い棋士は元気だし、職員はいきいきしている。ここを利用するファンも増加傾向という。関西が生んだ初の名人、井山効果のおかげだろう。 しかし一人カヤの外が山田規三生である。頼もしい後輩の出現に安心したわけではないとしても、名人戦リーグは白星なし、本因坊戦もリーグ落ち決定と低調。毎年のように挑戦を争っている実力者だ。リーグを盛り上げるためにも奮起しなくてはいけない。 王銘エンの近況報告はあと回しにして、さっそく盤上に。黒5とカカりっぱなしで右辺を構え、白8、10の挟撃には黒11と外からツメて、局面を大きく動かすのが黒番のメ
< 第35期名人戦挑戦者決定リーグ戦第14局 観戦記 > 坂井 秀至 七段 対 結城 聡 九段 第1譜 1〜12手 第2譜 第3譜 第4譜 第5譜 第6譜 第7譜 同門対決 2010年4月15日 使い方 打ち手再生 本拠地、関西棋院での対局なのに、結城聡はボストンバッグを手に、「吉祥の間」に入ってきた。対局前は近くに泊まっているのだという。 結城は今年に入っても10勝2敗と絶好調。最近ではNHK杯で優勝し、史上3人目の2連覇を達成している。 結城が備え付けの布で盤上をふき清め終わるころ、坂井秀至はいつものように1分前に着席した。 結城と坂井は、故佐藤直男九段門下の兄弟デシ。子どものころから数え切れないほどの対局や研究を重ね、互いを知り尽くしている仲だ。 名人戦リーグでのふたりの対戦が、やっと実現した。持ち時間5時間の碁は初めてだ。 開始を知らせるブザーが鳴り終わらないうちに、坂井はさ
富士通に負けて、放心してたので 更新が遅くなりました・・・・ 一回戦は、アギラールさん。 プロに勝ったこともある南米の雄ですが、 勝って当たり前と思われているので かなりのプレッシャーが。 昼食休憩の時点では、 それほど形勢に差が無く、 生きた心地がしませんでしたが、 とりあえず勝てて、ホッとしました。 2回戦は、朴永訓九段(韓国)との対局(黒) 黒Aとコウを取った局面。 序盤から形勢に自信があり、 ここでは、はっきり優勢と思っていました。 白1は、コウ立てかと思いましたが、 次に白Bと逃げ出す手は、 周りの黒が鉄壁のため成立しません。 黒1と丁寧に利かして、 黒3とコウをつなぐ。 中央が猛烈に厚く、これで勝てると思いました。 控室でも、「黒、楽勝」との声もあったようです。 しかし、白4が先手(次は、白Aが成立) 白6,8と打たれて容易ならざる形勢。 しかも、打っている時は、 まだはっきり
< 第35期名人戦挑戦者決定リーグ戦第13局 観戦記 > 高尾 紳路 九段 対 小県 真樹 九段 第1譜 1〜20手 第2譜 第3譜 第4譜 第5譜 第6譜 津波の源 2010年4月8日 使い方 打ち手再生 日本から見てほぼ地球の裏側にあたる、南米チリで起きた2月末の巨大地震。それに伴う津波は約1日かけて日本にも到達した。そのエネルギーには驚くばかりだが、メカニズムは別にして、愛棋家なら意外にすんなり理解できる現象だろう。盤の隅っこでの出来事が盤全体に影響することは日常茶飯事。逆に部分的な現象で治まることのほうが珍しい。 高尾3勝、小県3敗でむかえた本局。序盤の、小県の何げないように映る一着が、盤上の景色をガラリと変える。それは大きな津波のようになって、そのまま小県はのみ込まれてしまう。実は、その問題の一手は、すでに盤上にあるのだが。 黒7まではよく見る布石。白6は7やAだって悪くは
先日行われた、春蘭杯2回戦、 李昌鎬九段(韓国)VS古霊益五段(中国)戦 古霊益五段の黒番です。 黒1と打ったとき、 李昌鎬九段が投了しました。 僕は、細かいと思いながら並べていたので、 「へぇ~ここで投了するのか~ さすが、計算出来る人は違う!」 と、いたく感心。。。。 試しに、終局まで適当に図を作り 目算したら・・・・・ あれっ、白が半目勝ってる!!! その後も時間をかけて調べましたが かなり際どい半目勝負。 どちらかと言えば、白が厚い気もする。 一昨日、控室で居合わせた、 王銘エン九段にも伺いましたが、 やはり半目勝負とのこと。 つまり、李昌鎬九段は勝つチャンスが 十分ある碁を投了してしまったのです。 ”神算”とまで言われる、 あの李昌鎬九段が、なぜ投了??? 中国ルールで行われたこの大会 黒番7目半コミだしです。 つまり、普段の6目半より 1目違うのを忘れていたのか? あるいは、直
本因坊リーグ・三村智保九段戦(白) 本因坊リーグ最終局は、一斉対局。 2敗の僕は、1敗の井山名人と山下天元が 両方とも負けない限り、挑戦の可能性は無し。 黒Aとヒラいた局面。 白1から強引に切断しに行きましたが これが、無理筋でした。 白1では、白Bと上から利かすぐらい。 ここで、相手が長考。 一緒に考えているうちに・・・ 黒1から、3,7のノゾキが利き、 黒11までまるで無理じゃないか!! 左上の黒石に攻めが利くと 思っていましたが、ほぼ生き形。 ここで、負けを覚悟。 いたたまれなくなり、トイレに行くと 山下ー結城戦が終局した様子。 黒板で山下勝ちを確認し、 ”消化試合だし、痛い負けじゃないか~” 実戦は、黒1,3だったので 超難解の攻め合いに突入。 両者とも最善を尽くせず、 お互いの石が逃げ出すという 妙な結末に。 その後も難しかったのですが 最後は2目半勝ち。 消化試合なのに、両者秒
< 第35期名人戦挑戦者決定リーグ戦第12局 観戦記 > 小県 真樹 九段 対 坂井秀至 七段 第1譜 1〜23手 第2譜 第3譜 第4譜 第5譜 第6譜 第7譜 小林流 2010年4月1日 使い方 打ち手再生 さっそく盤上に目を向けていただこう。碁盤を時計回りに90度回転させると黒5のシマリが懐かしく感じられる。名人戦リーグに限れば、第31期を最後に打たれていなかった。 かれこれ20年にはなる。黒3、1、5の布陣は、小林光一九段が名人戦七番勝負で愛用し、のちに小林流ともいわれた。いまは黒5が新鮮にさえ映る。開幕2連敗の小県、まずは隅をシマって、じっくり戦うつもりだろう。なお、5で黒A、白19、黒Bと構えるのも小林流。前者が新しい小林流だが、現在は後者のほうが人気が高いか。 黒13までの定石に続いて、白14とコスミツけ、黒15に左辺白16と受けたのは坂井。こちらは、同じ小林でも小林覚
第3回大和証券杯ネット囲碁 グランドチャンピオン戦・決勝 河野臨九段との対局(黒) 黒1に白AやBが定石ですが、 白石が多い場所なので、 白2と打ちたくなります。 続いて・・・・ 黒1に、白2なら黒3,5と 大きく生きて不満ないのですが・・・ 黒1には、白2と頑張ってきます。 以下白12まで戦いですが、 白AやBの石があるので、黒が苦しそう。 よって、実戦は黒1から黒5まで さっさと生き、黒7から黒9の強硬手段。 この後、白Aから競り合いに。 実は、5年ほど前、僕の実戦で これとよく似た碁を打っています。 その碁は、白の立場でしたが、 あっという間に苦しくなり それ以降、「この布石は、黒が良い」 と思い込んでいました。 しかし、河野臨九段は、 僕の5年前の碁を、覚えていて さらに、研究会の対局でも、この形を経験し 「白が打てる」との感触だったようです。 どうも、河野九段のほうが 正しかった
第3回大和証券杯ネット囲碁グランドチャンピオン戦決勝で高尾紳路9段は河野臨9段に黒番半目勝ちを収めてグランドチャンピオンを獲得した。 高尾9段は序盤19カタツキから21オサエと頑張ったので下辺から戦いが始まり56ソイまで左下1/4が片付いてしまった。 67ツケから戦いは上辺に移ったが74ヘボコスミを咎めて高尾9段のペースになったように感じられた。 さらには111と急所に一撃して壁攻めをして白を苛め抜いてから右上隅135三々コスミに回り楽勝と思えた。 しかしこれからの河野臨9段の追い込みが凄い。 138オキから左下隅の黒をイジメ144ケイマで先手で中央を値切った。 さらに150コスミに高尾9段が155ツギと応じたので178サルスベリに回る手順を得て微細な碁にしてしまった。 しかし序盤の貯金が大きかったのだろう。高尾9段は半目勝ちと逃げきることができた。 最近タイトルと縁遠かった高尾9段これを
次の一手。白番。今ごらんになってるあなたならどこに打ちますか? あいている交点のどこに打ってもいいと思うんですけど^^。 この布石は、 先週(3/22号)の週刊碁に載ってた女流名人戦第二局 謝依旻女流名人対向井千瑛4段の碁です。 千瑛さんは「ろ」に打ちました。 白4,6,8がおもしろいなあ、と ふと思い立って囲碁の棋譜でーたべーす サイトさんでこの布石を検索してみました。 (八方検索GUI) そしたら、千瑛さん、女流名人戦の2週間後の王座予選決勝(3・25 対今村俊也九段)でも全くおなじ打ち方 この白8を「ろ」に打つ例はこのデータベースでは千瑛さん白番の2件だけでした。 (このデータベースにも収録漏れ多いし、これが絶対のなにかだというわけではないのですが) しかも2局とも白の負け。>< 勝手な推察するに、 プロ棋士さんは自分の碁を覚えてらっしゃるものだというし、 千瑛さんがこれを選んだのは
私の色眼鏡による感想を記したブログです。 私は色眼鏡をときどき掛け替えますから前に書いた感想と違う感想を記すことがあります。 また私の得た情報が正しいかどうかの検証をしていません。ガセネタかもしれません。 あしからず。 午後再開すると山下天元は37ツケから3941デギリを打ち43アテをキカシてから45キリ47カカエと8を噛み取った。左下の白は凝り形で下辺一帯の模様がふっくらした。黒はポイントを上げたのではなかろうか。 50サガリに51トビはどうだったんだろう。58ツケと連絡されては黒サッパリではなかろうか。 64トビに67ノゾキと攻めを狙ったが68ツケで空振り気味、692間トビと強襲しても70ノビで被告がどちらかわからない。 しかし71コスミツケに72アテコミはどうだったんだろう。山下天元は732段バネと必死に食い下がり79カケツギと上辺を食い破った。ここで張栩十段の80キリは魔が差したと
< 第35期名人戦挑戦者決定リーグ戦第11局 観戦記 > 王 銘エン 九段 対 趙 治勲 二十五世本因坊 第1譜 1〜15手 第2譜 第3譜 第4譜 第5譜 第6譜 第7譜 第8譜 詰碁の宿題 2010年3月25日 使い方 打ち手再生 いきなりで恐縮だが実戦の詰碁を考えていただこう。参考図の黒1と三々に打ち込んで手になるかどうか。白2とサガる一手に黒3から5とコスミツけて問題の場面だ。 白の趙治勲は手にならない、つまり無条件で取れると見た。40年以上の棋士人生で、こんなところが手になった例はないという確信である。一方、黒の王銘エンは手になると知っていた。研究会でみんなと検討したばかりだったとか。図の詰碁は第6譜までの宿題としよう。実際は双方が間違え、意外な結末を迎えるとだけ書いておく。 立春とはいえ都心の最低気温が氷点下を記録した2月4日。朝のあいさつも「寒いですねえ」がほとんどだっ
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