わいせつ物公然陳列罪などで起訴された芸術家・漫画家「ろくでなし子」こと五十嵐恵被告人の5回目の公判が11月2日、東京地裁(田辺三保子裁判長)で開かれた。 裁判の最大の争点は、女性器をかたどってつくった「デコまん」と呼ばれる作品や、女性器をスキャンしてつくった3Dプリンタ用のデータが、刑法の「わいせつ」にあたるかどうかだ。これらがわいせつだとする検察側に対し、弁護側はわいせつではないとして、一貫して無罪を主張している。 第5回公判で、弁護側は「デコまん」シリーズのうち、起訴の対象とならなかった作品27点を証拠請求し、それらを取り調べる予定だった。しかし、その証拠請求は「必要ない」として裁判官に却下され、異議申立も棄却された。 公判後に開いた支援者向け説明会で、「ろくでなし子」さんは「作品の説明をしたかったのに、サクッと終了されてしまいました。私としては非常に不満の残る展開でした」と話した。