『丁寧を武器にする』(小山進著、祥伝社)は、「あたりまえのこと」がいかに大切であるかを再認識させてくれる書籍です。著者は開店9年にして約220人のスタッフを抱え、約1500坪の敷地内で6つの店とギフトサロン、お菓子教室を擁する「パティシエ エス コヤマ」のオーナー。 本書が単なる「パティシエが書いた本」を超えたビジネス書としての重みを感じさせる理由は、以下の言葉に表れています。 僕は、ケーキ屋は普通の企業と根本的には変わらないと考えている。スタッフの指導は不可欠だし、商品を生み出し、店や商品をどうアピールするかも考えなければならないし、コストも計算しなければならない。おそらく、普通の企業に勤めるビジネスパーソンと同じことで悩み、同じことで苦労しているだろう。 そして著者は、「どんなジャンルの仕事であっても、丁寧な力こそ仕事の基礎力になる」「丁寧な力は、自分を助けてくれる」と断言します。以下