Photo by David Nance via Wikimedia 次世代の高容量リチウムイオンバッテリーが開発されれば、より優れた電気自動車(EV)や各種のエネルギー貯蔵技術につながる可能性がある。現在のリチウムイオンバッテリーではアノード(負極)に炭素材が使われているが、多くの研究者が炭素材をシリコンに置き換えたいと考えている。シリコンをアノードにした電池は、炭素の10倍の容量を持つ可能性があるのだ。 これまでのところ、シリコン負極を作ることは順調ではなかった。バッテリーサイクルごとに容量が急速に低下するのだ。シリコンは充電すると膨張し、放電すると縮まる性質があり、破砕が起こる可能性もある。多数の研究者が、シリコンの膨張をナノ構造的に解決する方法を探っているが、韓国の研究者チームは驚くべき原料に目を向けた。それはコメだ。 精米後に廃棄物として処理される籾殻(もみがら)は、およそ20%