総務省は、高画質な映像が見られる「4Kテレビ放送」について、視聴者の多いBSでの試験放送を2016年に始める方針を固めた。本放送は18年の開始をめざす。これまで20年をメドとしていた放送開始を前倒しし、20年の東京五輪に向けて普及をはかる。 4Kは、いまのフルハイビジョン方式にくらべ、4倍きめ細かな映像が見られる放送だ。韓国や欧米も4Kに力を入れており、技術や受信機開発をめぐる競争は激しさを増している。BS放送の前倒しで、放送局や電機メーカーを含めた「オールジャパン」の競争力の強化につなげる。 4Kは6月にCSで試験放送が始まった。ただ、CSの加入件数約300万に対し、BSを見られる世帯はBS民放6社の調査によると約3800万で、普及率は約7割に達する。地上波には周波数の空きがないこともあり、総務省はBSでの放送開始で普及に弾みをつける考え。4Kの視聴には、10万円以上する専用の受信機