自民党総裁選からほぼ5週間、2日に発足した第4次安倍改造内閣はさまざまな火種を抱えて24日召集の臨時国会を迎えた。「終わりの始まり」との声とともに、永田町では早くも、9月の総裁選で安倍晋三首相との一騎打ちで善戦した石破茂元幹事長を含む6人の「ポスト安倍」候補の品定めが始まっている。中でも動向が注目されているのが石破氏の最大のライバルとされる岸田文雄政調会長だ。 今年の総裁選出馬見送りで、「飛べない男」「戦わない男」などと揶揄された岸田氏は、「次は出馬する」と宣言し、党の政策決定の最高責任者としての実績づくりに懸命だ。総理・総裁候補とされる6人をみると、派閥の領袖は石破、岸田の両氏だけ。しかも、岸田氏は戦後の自民党政治の中核を担ってきた保守本流の"嫡男"と目されるだけに、党内ハト派の期待も背負う。同氏周辺は「ポスト安倍レースでの狙い目は、党内の"安倍疲れ"と"石破嫌い"をどう生かすかだ」(側