ウォール・ストリート・ジャーナル日本版では、既存の価値観にとらわれずに社会を変えようとしている各界のリーダーへの「編集長インタビュー」をお届けしてきました。 今回は、女性活躍による経済活性化を目指す「ウーマノミクス」の提唱者である ゴールドマン・サックス 証券のキャシー・松井副会長にお話を聞きました。日本社会における女性進出の現状、今後の見通し、また先月刊行された著書「ゴールドマン・サックス流 女性社員の育て方、教えます」(中公新書ラクレ)ついてオンライン・インタビューで語ってもらいました。 ―ウーマノミクスを提唱してから20年余り経ったが、女性活躍の現状をどう見ているか 初めてウーマノミクスのレポートを発表した21年前と比べると、女性の就業率は56%から直近では72%まで大きく改善した。米国の66%、欧州の63%を大きく上回っている。コロナ禍の前だが、2013年以降、新規女性雇用者は33