歴史は苦手でも 自動車がなかったころの日本の田舎の暮らし 忘れられつつある『忘れられた日本人』 恵那の河原で夜が明けた… 聞き書きしなければ、知られることもなかった人々の物語 まだ日本の識字率が低い時代の老人たちの語り、それをフィールドワークで採集したものってことだけど地味に面白かった。その辺の語りは歴史に刻まれなかった人々の生活史であり生の歴史って感じなんだけどそれ以外にも社会構造的に「西日本の社会構造と東日本の社会構造は違う」って話が面白かった。社会構造っていうか組織論か。 以下、網野善彦によるあとがきから (327-328) 「対馬にて」をはじめ「村の寄りあい」「名倉談義」などで、宮本氏は西日本の村の特質をさまざまな面から語っている。帳箱を大切に伝え、「講堂」や「辻」のような寄り合いの場を持ち、年齢階梯制によって組織される西日本の村の特質が、これらの文章を通じて、きわめて具体的に浮き