最後にメディアの報道姿勢について。 フジテレビがメディアとして問題のある対応をしたことは、本人たちが認めているように間違いないだろう。しかし、今回の問題を通して、それを報じる側のメディアが別の問題を露呈したことも確かだ。 近年、情報の質や信頼性よりも関心や注意を集めることで利益をもたらそうとする「アテンション・エコノミーの意識が強すぎる」という問題が指摘されていた。なかでも「怒りを誘発・加速させる記事で数字を伸ばそう」という意識への偏りは顕著であり、実際に前述した中居氏の人格や過去の言動などを否定するような記事が目立っている。 私のもとにも多くのメディアからコメントや執筆の依頼が来たが、そのほとんどが批判ありきの切り口。それに沿ったコメントや原稿を求められたため断ったが、これはそれだけ「このネタが稼ぎどころ」「ウチだけやらないわけにはいかない」という意識によるものだろう。裏を返せば、それだ
