【怨憎会苦(1)】 仏教に説かれている八つの苦しみの一つに『怨憎会苦』があります。 怨み、憎む人と会わなければならない苦しみ、のことです。 この苦しみは多かれ、少なかれ、みなよく分かられることと思います。 どうしても生きていると、嫌な人が出てきます。 苦手な人、イライラする人、 その人といると、必ず嫌なことを言われたり、されたりする、そんな人のことです。 できればそんな人とは会話したくないですし、 顔を合わせたくないですし、 視界に入るのも嫌、なのですが 生きていく以上、そういう人とも会っていかねばなりません。 そこには多大な苦しみが生じるので、 お釈迦さまは『怨憎会苦』と説かれているのです。 誰だって好きな人とだけ会って、嫌いな人は会いたくない、 一緒にいて気持ちのいい人だけそばに来てほしいし、 近くにいると緊張したり、苦痛を感じる人は遠ざけたい、 これはすべての人の本音です。 しかしそ