【旅人(2)】 お釈迦様はなぜ人生を旅に、人間を旅人に譬えられたのか、先回から話をしております。 先回は、昨日から今日、今日から明日へと、 移ろい変わっていく時間の流れの中を生きる人間の有様を旅に譬えられていると話しました。 今回も人生を旅に譬えられたのはなぜか、続けて話をいたします。 旅をしていると山あり谷あり、晴れの日もあれば、雨の日もあります。 横殴りの雨が叩きつける嵐の日もあれば、 吹雪の中、積もった雪をかき分けて行かねばればならない時もある。 湿地帯のぬかるみの中、泥まみれで進まなければならないこともあれば、 落石もあるような危ない山岳地帯を登らなければならない時もある。 旅をしているとさまざま難儀することがあります。 人生もまた同じで、さまざまな苦しみが待ち構えています。 楽な人生行路はほとんどありません。 受験戦争を抜けてやれやれと思ったのもつかの間、 今度は就職難をくぐり抜