【ワシントン=山口香子】クリントン米国務長官は10日、ワシントンで演説し、イスラエルによるユダヤ人入植活動を巡って中断しているイスラエルとパレスチナ自治政府との直接和平交渉について、「米国は、双方に中核的問題についての立場を具体的かつ速やかに表明するよう求める。双方の隔たりを狭めていく」と述べた。 直接交渉の早期再開を事実上断念し、米国が仲介して着地点を探る方針を明らかにしたものだ。 オバマ政権は、直接和平交渉を再開させるため、イスラエル側にユダヤ人入植活動の凍結を求めていたが、今月、説得を断念した。 ジョージ・ミッチェル米中東特使は12日から中東を歴訪し、イスラエルのネタニヤフ首相、パレスチナ自治政府のアッバス議長とそれぞれ会談を行い、双方に歩み寄りを求める。