10月13日、ノーベル賞の選考機関であるスウェーデン・アカデミーが、ノーベル文学賞を韓国の作家ハン・ガン(53)に授与することを発表した。彼女が書いた小説の舞台にもなっている光州で、数年前に彼女の家族に取材したライターで翻訳家の金香清(キム・ヒャンチョン)氏によるレポートを紹介する。 今回のノーベル賞受賞理由は「歴史的トラウマに立ち向かい、人間の命の脆さをあらわにした強烈な詩的散文に対して」とされた(スウェーデン・アカデミーホームページ)。 ハン・ガンはこれまで歴史や社会背景を絡ませながら、人間の心理や情緒を深く見つめる作品を書き続け、韓国内ではもちろん、数々の国際的文学賞にも選定されてきた。 米ニューヨークタイムズ紙は「韓国初のノーベル文学賞を受賞した女性。それは多くのことを物語っている」というタイトルの記事で、「彼女の勝利が韓国の最高の文化的功績として広く祝福された一方で、ハン氏とこれ