<土曜訪問>戦争避ける努力こそ 著書『日本で軍事を語るということ』がロングセラーに 高橋杉雄さん(防衛研究所・防衛政策研究室長) 意外な本がロングセラーになっている。『日本で軍事を語るということ 軍事分析入門』(中央公論新社)。戦後日本では平和主義が絶対視され、軍事は話すことすら敬遠されがちだった。しかしロシアがウクライナに侵攻し、東アジアにも不穏な動きがある中、無関心ではいられないようだ。著者で防衛研究所・防衛政策研究室長の高橋杉雄さんに聞いた。 ロシアがウクライナに侵攻を始めた2022年2月24日、国際安全保障論を専門とする高橋さんの生活に大きな変化があった。「テレビに連日、呼ばれて解説するようになった。新聞からは相次いでコメントを求められた。『何が起きているのか知りたい』という世論の波を感じた」 それ以前から軍事への潜在的な関心は高まっていたようだ。近隣を見れば、北朝鮮は核兵器開発を