→紀伊國屋書店で購入 ボリビア・ウカマウ集団の映画プロデューサー、ベアトリス・パラシオスが、1979年から2003年までに書き綴った18の文章をまとめた遺稿集である。ベアトリスは、2003年7月、病気治療でキューバに向かう飛行機で亡くなった。自身初の監督作であった『悪なき大地』を準備している最中であり、ウマカウ集団としても、常に演出を担当してきたホルヘ・サンヒネス以外が初めてメガホンを取る試みとなるはずでもあった。すべてに絶望したストリート・チルドレンたちが、「悪」の存在しない土地を目指して旅に出るさまを描くもので、その物語は巻末に収録されているが、完成した作品として届けられなかったのが何より悔やまれる。 ウカマウ集団とは、『ウカマウ』(66)、『コンドルの血』(68)、『第一の敵』(74)、『地下の民』(89)などで、様々な圧政や搾取と闘う先住民を主人公に、先住民のための物語を撮り続けき