今朝の地震は、大きな被害がなかったようで本当によかったけれど、空間的・位置的なものにしがみついている、あるいはとらわれている息苦しさのようなものを、より強く感じもした。 情報革命によって、人がその空間に存在している意味は少しずつ失われている。 鈴木謙介さんがいうところの「空間的現実の非特権化」は着実に進んでいる。 しかしそのせいで、かえって、空間的現実のどうしようもない重さ、すぐにはそれをなんともできない無力感、みたいなものを余計に感じる気もする。 原発の汚染水が増え続けていることや、関西にも大きな地震がやってくることや、あるいは災害が来なくてもこの国がものすごいスピードで老化していってることは、いますぐはどうにもできない確固たる空間的現実として、ぼくらにのしかかっている。 ぼくらはインターネットの力を借りて、空間的現実から離れ、虚数化された肉体になって色んな世界を見に行くことができる。