西岡 その通りです。日本の企業は、優秀な人材である社員をまず、大切にしなければならない。「雇用が経営の基本」ということでやっていかないと。 アナリストの視線を気にしながら経営方針を決めるとか、そんなことではだめです。特に日本は製造業がもっとしっかりしないといけません。良い製品をしっかり海外に売っていく。それがあるから、国内のサービス産業なども成り立つのです。 従業員を大切にし、新しい製品を作り出し、製造業自体を大きくしていく。これによって、従業員と国を栄えさせていくことができるのです。 ―― 米国型経営では株主配当などが重視されていました。それは確かに行き過ぎていたのかもしれません。 西岡 製造業というのは、顧客に喜ばれるために研究開発をしっかりやらなければならない。そのための費用はしっかり計上させてもらいます。 その結果として、最終的な利益率が1%などと低くなっても、しっかりとした仕事を
