廃止直前のJR可部線三段峡駅。惜しむ多くの人が訪れた=2003年、広島県旧戸河内町(現安芸太田町)復活する区間 【清宮涼、山村哲史】広島県を南北に走るJR可部線で10年前に廃止された区間のうち、広島市安佐北区の一部が2015年春をめどに復活する。市とJR西日本が合意し、4日に発表した。市やJR西によると、廃止されたJRの路線が復活するのは全国初という。 可部線はかつて横川(広島市西区)―三段峡(広島県安芸太田町)の60キロを結んでいた。だが、山間部の可部(同市安佐北区)―三段峡の46キロは03年に廃止され、横川―可部の14キロになった。 復活が決まったのは可部から西1・6キロで、復活区間には中間駅と終点駅を設置する。廃止前はディーゼル車が走っていたが、今回は電化する。レールを敷いたり駅舎を造ったりなどの事業費は27億円。市が3分の2、国が3分の1を負担し、JRは電車の運行と施設の維持