2020年東京五輪・パラリンピックのメーン会場となる新国立競技場の総工費が2520億円に膨らんだ問題で、大会組織委員会が、31日からクアラルンプールで開かれる国際オリンピック委員会(IOC)総会で、英国の建築家、ザハ・ハディド氏のデザインを基にした現行計画を報告することが14日、分かった。これにより、今後の設計変更はほぼ不可能となる。組織委会長の森喜朗元首相が、産経新聞の取材に応じ、事実関係を明らかにした。 競技場は、「キールアーチ」と呼ばれる2本の巨大な鋼鉄製アーチが屋根を支える特殊な構造で、これが総工費を押し上げた。 森氏や大会関係者によると、アーチがあまりに巨大なため、パーツごとに切断したものを会場付近の仮設工場で接合せねばならず、事業主体の日本スポーツ振興センター(JSC)は今月中にもアーチ用の資材を発注する予定だという。 また、アーチは地中構造物で固定する設計となっており、