病気で尾びれのほとんどを失いながら、人工の尾びれを装着して泳ぎを取り戻したことで人気だったバンドウイルカの「フジ」が1日、飼育されていた沖縄県本部町の海洋博公園で死にました。 メスのバンドウイルカ「フジ」は、38年前の昭和51年から本部町の海洋博公園で飼育され、ショーなどに出演していました。 12年前に病気で尾びれのほとんどを失いましたが、海洋博公園やタイヤメーカーなどが開発した人工の尾びれを装着することによって、イルカ本来の泳ぎを取り戻すことができました。 7年前には人工尾びれの開発を題材にした映画も制作され、「フジ」の泳ぎを見るために全国から多くの人たちが訪れるなど人気を集めていました。 海洋博公園によりますと、「フジ」は先月8日ごろから食欲が低下し、泳ぎも不安定となったため治療を受けていましたが、1日午後、感染性肝炎で死にました。 海洋博公園は、「懸命の治療が及ばず、非常に残念です。