目の前に差し出された冷たい水を飲んで初めて「ああ僕はこんなにのどが渇いていたのか」と気づかされるように。 ベロベロに酔っ払って飛んでいく記憶の片隅で「今日はこんなにも酔ってあのことを忘れたかったんだな」とようやく思い至るように。 あるいは友人がなにげなく放った言葉が喉に刺さった小骨のように心に留まりじくじくとしてきて後から「あの言葉が嫌いで許せなかったんだな」と思い返すように。 日々過ぎ去っていく時間の中で自分の気持ちに気づいていないことって意外とあったりする。 スポンサーリンク 後からでも気づいた気持ちはもしそうすることが必要であればすくい上げて自分でケアをすることができるかもしれない。 そのまま気づくこともなくそれでも確かに存在したはずの気持ちの残骸みたいなものが静かに心の底に降り積もったあとはいったいどうなるんだろうか。 そんな気持ちに気づいたことによって分岐して広がっていくパラレル