久しぶりに顔を出そうとしたバーや居酒屋が閉店していた。あのマスターやおかみはどうしているのだろう。こんなことならもっと早く足を運べばよかった−。新型コロナウイルスがまん延する今年、こんな経験をした人も多いのでは。風景や建物、人も同じでしょう。失って初めて、そこにあることの大切さに気づく。人生においてしばしば経験することです。 中部国際空港が立地する愛知県常滑市から図書館がなくなろうとしています。日本図書館協会によると、全国には三千三百強の公共図書館がありますが、図書館法の定める図書館がない市区は八市のみ。公共図書館が消滅した例は財政破綻した北海道夕張市ぐらいと言います。 伊勢湾に臨む人口五万人の市に図書館ができたのは一九七〇年のことです。市が主に主催する競艇場からの収入を見込み、近隣市町に先駆けました。館長が主導し、貸出数は右肩上がりに増えました。七九年には三十三万冊余に達し並み居る大都市
短大を卒業し幼稚園教諭として就職した女性が、その年の秋、同居する祖母を殺害する事件があった。判決が確定した先月、さまざまなメディアで取り上げられたので、関心を寄せた人も多いのではないか。 女性は親族の事情から認知症の祖母と2人で暮らし、介護を1人で担っていた。毎日夕食の世話をし、排せつのたびにシャワーを浴びさせ、深夜の散歩にも付き合ったと本紙11月4日付の記事にある。1日の睡眠は2時間ほどだったそうだ。 社会に出たばかりの時期はすべてにおいて余裕がない。そうした中で、この女性はたった1人で祖母の面倒を見ていたのだ。明け方に起こされ、認知症ゆえの聞くに堪えない暴言に「もう黙って……」と、口にタオルを押し込んだという。
コロナ第3波 年末需要に暗雲 営業縮小で家庭向け拡大焦点 新型コロナウイルス感染拡大の「第3波」襲来で、農畜産物の販売動向は不透明感が強まっている。「GoTo」キャンペーン見直しや都市部で飲食店の営業縮小が広がり、業務用の販売は再び鈍化する気配だ。年末の需要期に向けて、堅調な家庭用で全体を補えるかが焦点となる。 米 米は業務需要の低迷が大きな課題だ…… 2020年11月27日 「七福芋」地域で守る 生産拡大、商品開発も 愛媛・新居浜市 愛媛県新居浜市の沖合いにある人口約130人の大島で、特産の白いサツマイモ「七福芋」による島おこしの取り組みが広がっている。生産者の高齢化などで衰退する島の特産品を守ろうと、個人や法人が島に通い「七福芋」の生産を支える。地元の食品業界もスイーツ、焼酎など多彩な商品開発で後押しする。今年は15トンの生産を見込む。 「七福芋」は見た目が白く、高糖度で濃厚でねっとり
「技能実習生の候補生たちが日本語を学んでいる現場を見てから、彼らを雇うかどうか決めてはいかがでしょう。もちろん渡航費用はこちらでお出しします」 そう誘われて、企業の担当者はそれまで縁もなかったベトナムに向かうことになる。同行するのは営業をかけてきた「紹介会社」などと称する日本人ブローカー、それに地域にある実習生受け入れの組合(監理団体)の日本人担当者だ。 監理団体は英語でいうとアクセプト・オーガナイザー、つまり受け入れ機関だ。この団体が、ベトナム側にあるセンド・オーガナイザー、つまり送り出し機関を通じて、技能実習生を受け入れ、各企業が雇う。送り出し機関はベトナム人の経営だ。 技能実習制度は「海外の送り出し」と「日本の受け入れ」双方があって成り立つものなのだが、そこに悪質なブローカーが寄生していることがベトナムの場合、非常に多い。
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