ほんの1年前、ガソリン価格は1リットル130円台後半だった。だが、この1年は高騰が続き、現在も150円近い高い水準が続いている。さらにトランプ米大統領によるイラン制裁が始まったと聞くと、さぞかし原油価格は高騰していると思われるかもしれない。 しかし、実は原油価格は10月以降急落している。ガソリン価格もわずかに下がってきているが、原油価格の変動がガソリン価格に影響するまでにはタイムラグがある。それ以上に、ガソリン価格の大半は税金なので、原油価格の影響に気付きにくい構造になっている。 11月12日、米国の原油先物価格指標WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)は瞬間的に1バレル60ドルを割り込んだ。原油価格は2017年春頃から1年半ほど上昇トレンドが続いていた。今回の急落は、わずか1カ月で2017年12月の水準に逆戻りしたことを意味する。 これまでの原油価格上昇トレンドの主な原因は、