〝俺が「誰か」を信じて疑わない茫洋とした「普通」よりもずっと怖かったのは 書くことをやめるほう 「0を1にすることで触れられる世界」を手放すことのほう〟 ――ものするひと・1巻2話よりこの一文を読んだ時に、ああこの漫画買って読まなきゃ、と思った。 ここで4話まで読めます 物書きをして9年目になる。 来年10年目、というのがちょっと自分でも信じられないが、未経験で飛び込んで、なんとかかんとか9年経った。 ベストセラーを出した文豪でもないし、誰でも知ってるようなライターでもないけど、細々としぶとく生きている。 漫画「ものするひと」で主人公の小説家・杉浦は、とある会合で知り合った女の子に「ふつうに就活とかしなかったんですか。普通するじゃないですか、不安だし」 と聞かれる。 その後、女の子がアイドルだったことを知り、(実際はアイドルサークル)「君も全然普通じゃないじゃん」と思いながらも、自分が何故