(Thu Jul 26 12:15:00 JST 2012/2012年8・9月号 広告日和) 劇的に変化していた「カンヌ」に感じる希望と心配の種 澤本嘉光 電通 コミュニケーション・デザイン・センター エグゼクティブ・クリエーティブディレクター/CMプランナー 6月、久しぶりにカンヌ広告祭に参加してきた。数年の間にこの賞の様相は劇的に変化していた。広告が「時代の半歩先を行く」と言われるものだから変化も当然だと思うが、以前はこの賞は純粋な広告作品のコンテストだった。クリエーターのハンティングの場でもあった10年くらい前までは、部門もフィルム、プレス(グラフィック)など限られたわかりやすいものだけで、純粋にその創造性で評価されていたから結果にも納得が行きやすく、受賞は相当難しいものだった。 最近は、どういうアイデアでキャンペーンを構築したか、どのメディアの使い方が新しかったか、など、キャンペ