戦前、木村伊兵衛は女性や文士たちのポートレートを撮り、 一世を風靡しました。 ポートレートは大判で撮るべしというセオリーを破って、 ライカ判で撮ったことで、人物が突然生き生きと躍ったからです。 そのレンズが、 ヘクトール73mmf1.9 ということで、私も撮ってみたい。 随分前のことですが、一本手に入れました。 当時は開放をほとんど撮らず、 たいていはf5.6あたりに絞って使いました。 ゴージャスなほどに、厚みのある描写にしびれました。 ホロゴンを初めとして、広角に移行する時期に、売ってしまいました。 後悔しています。 近ごろ、探すのですが、なかなか見つからないですねえ..... この写真は、珍しく、開放。 ヘクトールもタンバールもボケがうるさいのですが、 こうして暗部から浮かび上がらせると、 柔和な表情だけが出てくれます。 私は、こんな黒の中の黒が好きなのです。
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く