2日連続の真夏日となった6月23日、武蔵野美術大学で『ムサビとデザインアーカイブ』と題したシンポジウムが開催されました。熱い議論が繰り広げられたシンポジウムは、大学美術館のリニューアル開館を記念して開かれたもの。展示室面積を2倍以上に拡大してリニューアルされた美術館の魅力はいったいどこにあるのか? シンポジウムの発言を参考にさぐってみましょう。 ムサビのキャンパス建築に見る、デザインの魅力 武蔵野美術大学が鷹の台にキャンパスを構えたのは1960年代半ばのこと。キャンパスのデザインを担当したのは、ソニービルや東京芸術劇場などの作品でも知られ、建築学科の創設にも携わった芦原義信さんでした。シンポジウムのコーディネーター役を務める小泉誠教授に促され、最初にマイクを持ったのは松葉一清教授。専門である建築の観点から、美術館を含むキャンパス全体の魅力を説明しました。 松葉:皆さんは今日、正門から美術館