東日本大震災で津波の被害を受けた宮城県南三陸町の町図書館に寄贈するため、兵庫県小野市の新成人らが9日の成人式までに回収した絵本が目標の千冊を超える1485冊に達した。絵本の状態や内容を選別した後、今月中にも同図書館に送るという。市成人式実行委員会の大学2年、足立快斗さん(20)は「目標を超えたのは正直うれしい。多くの人の協力があったからで感謝しています」と話した。 小野市では毎年、新成人が実行委をつくって成人式を企画・運営している。企画は社会貢献を目指している点が特徴で、昨年はペットボトルのキャップを集め、再資源化業者への売却益を世界の貧しい子供たちのポリオワクチン購入費として寄付した。 昨年11月に開いた実行委の会議で、メンバーが「東日本大震災の被災地の子供たちを元気づけるために絵本を贈っては」と発案。市を通じて宮城県教委に照会したところ、津波で建物が流され、児童向けの図書が不足している