もう10年も前から言われている、テレビCMの崩壊。ほんとうにジワジワでしたが、ここにきて一気に瀕死の状況が現れてきました。まさに、広告業界のクライシスです。電通をはじめ、大手広告代理店は軒並み連結純利益が前期比30〜50%減。その余波は、広告収入に依存している、マスメディアを直撃。各テレビ局の連結純利益は前期比30〜50%減、大手新聞社は未曽有(みぞう)の危機に瀕しています。サブプライムローン問題をきっかけにした金融危機は、まるで突然の津波のように広告界を飲み込もうとしているのです。 11月に発表された「ACC賞」。日本で最も権威のあるテレビCMコンテストです。「カンヌ国際広告祭」ほどではありませんが、長い歴史を持ち、広告業界の指針ともなってきました。 私は、クリエーティブディレクターをしていましたから、以前はACC受賞に一喜一憂したものです。 2008年のグランプリは、ソフトバンクモバイ