イリジウム(英語: iridium [ɨˈrɪdiəm])は、原子番号77の元素で、元素記号は Irである。遷移元素かつ白金族元素に分類される元素の1つで、単体では白金(プラチナ)に似た金属光沢を有する。 名称[編集] 「イリジウム」という名は、その塩類が、虹のように様々な色調を示す事から、ギリシャ神話の虹の女神イリスにちなんで名付けられた[2]。 所在[編集] 地球の地殻[編集] イリジウムは白金の精錬時に得られる副産物として採取されている[3]。このためプラチナの生産量に、イリジウムの生産量も依存する。ただ、地球の地殻中での濃度は0.001 ppm(1 ppb)に過ぎず[4][注釈 1]、イリジウムの1年間の採掘量は、4トン程度と少ない。このため、レアメタル(希少金属)として扱われている。 なお地殻中でも偏在が見られ、イリジウムの産出量の95パーセントを南アフリカ共和国が占めており、南
アメリシウム (英: americium [ˌæməˈrɪsiəm]) は原子番号95の元素。元素記号は Am。アクチノイド元素の一つ。第3の超ウラン元素でもある。安定同位体は存在しない。銀白色の金属で、常温、常圧で安定な結晶構造は六方最密充填構造 (HCP)。比重は13.67で、融点は995 °C (850-1200 °C)、沸点は2600 °C。展性、延性があり、希酸に溶ける。原子価は、+2〜+6価(+3価が安定)。化学的性質はユウロピウムに類似する。発見された同位体の中で最も半減期が長いのは、アメリシウム243の7370年である。 名称[編集] 元素名は、周期表上でヨーロッパ大陸にちなんだユウロピウムの下に位置することから、アメリカ大陸の名にちなんで付けられた[2]。 歴史[編集] アメリシウムはおそらくそれ以前の原子核実験でも生成されていたが、それが最初に意図的に、合成、単離された
セレン(英: selenium [sɨˈliːniəm]、独: Selen [zeˈleːn])は元素記号が Se である原子番号34の元素。カルコゲン元素の一つ。ヒトの必須元素の1つでもある。 名称[編集] セレンはギリシャ神話の月の女神セレネから命名されている。これは、周期表上でひとつ下に位置するテルル(ラテン語で地球を意味する Tellus から命名)より後に発見され、性質がよく似ていたためである。あるいは地球の「上」に位置するためとも言われる。 セレンのように、周期表上で並ぶ元素が天体の配置になぞらえて命名された例は、ウラン・ネプツニウム・プルトニウムにも見られる。 性質[編集] いくつかの同素体が存在するが、常温で安定なのは六方晶系で鎖状構造をもつ灰色セレン(金属セレン)である。灰色セレンの融点は217.4 °C(異なる実験値あり)で、比重は4.8である。他の同素体として、赤色で
ハフニウム(英: hafnium [ˈhæfniəm])は原子番号72の元素。元素記号は Hf。チタン族元素の一つ。 名称[編集] ニールス・ボーア研究所のあるコペンハーゲンのラテン語名 hafnia が語源。 特徴[編集] 灰色の金属(遷移金属)。常温、常圧で安定な結晶構造は六方最密充填構造 (HCP) で、1760℃〜2230℃の間では体心立方格子。比重は13.31、融点は2222 °C、沸点は4450 °C(融点、沸点とも異なる実験値あり)。展性、延性に富む。酸化力のある酸に溶けるが、アルカリには溶けない。高温で酸素、水素、窒素、ハロゲンと反応する。原子価は+2価、+3価、+4価(+4価が最も安定)。化学的、物理的性質はジルコニウムに似る。 存在[編集] 天然ではハフニウムはジルコニウムの鉱物(ジルコン)にジルコニウムを置換して存在する。知られているハフニウムの鉱物(ハフニウムがジル
テルル(英: tellurium [tɨˈljʊəriəm, tɛ-]、独: Tellur [tɛˈluːɐ̯])は、原子番号52の元素。元素記号は Te。第16族元素の一つ。 名称[編集] 語源はラテン語のTellusで、これは地球を意味するとともに、ローマ神話の大地の女神テルースの名でもある[2]。また、周期表上でテルルの一つ上に位置するセレンはギリシャ神話の月の女神の名セレーネーからきている。 性質[編集] 金属テルルと無定形テルルがあり、金属テルルは銀白色の結晶(半金属)で、六方晶構造である。テルル化合物はにんにく臭を帯びるものがあるが、単体は無臭である。 金属テルルの比重は6.232[3]、融点は449.51 ℃[3]、沸点は988 ℃[3][4](融点、沸点とも異なる実験値あり)。酸化力のある酸には溶ける。ハロゲン元素とは激しく反応する。酸化数は-2, +2, +4, +6価を
ニオブ(英: niobium [naɪˈoʊbiəm] 独: Niob [niˈoːp, ˈniːɔp])は、原子番号41、元素記号Nbの元素である。かつてはコロンビウムと呼ばれていたこともあった。 レアメタルの一つ[2]。 名称[編集] 柔らかく灰色で結晶質の延性のある遷移金属であり、パイロクロアやコルンブ石といった鉱物としてしばしば産出し、後者に由来してかつてはコロンビウムと呼ばれていたこともあった。ニオブという名前はギリシア神話に由来し、タンタルの語源となったタンタロスの娘であるニオベーから来ている。この名前は、タンタルとニオブが物理的・化学的に非常によく似ており、区別を付けづらいという特徴を反映したものである[3]。 イングランドの化学者チャールズ・ハチェットが1801年に、タンタルに似た新元素を報告し、コロンビウムと名付けた。1809年にやはりイングランドの化学者ウイリアム・ウォ
モリブデン(英: molybdenum [ˌmɒlɪbˈdiːnəm, məˈlɪbdɨnəm]、独: Molybdän [molʏpˈdɛːn])は、原子番号42の元素。元素記号は Mo。クロム族元素の1つ。 名称[編集] 名称は輝水鉛鉱(molybdenite)に由来するが、この名称はギリシャ語で鉛を意味する molybdos に由来する。モリブデン鉱物である輝水鉛鉱が鉛鉱物である方鉛鉱に似ていることから名づけられた。日本での「モリブデン」という名称は、元はドイツ語の Molybdän で、これが日本語になっている。 概要[編集] 銀白色の硬い金属(遷移金属)。常温、常圧で安定な結晶構造は体心立方構造(BCC)で、比重は10.28、融点は2620 °C、沸点は4650 °C(融点、沸点とも異なる実験値あり)。空気中では酸化被膜を作り内部が保護される。高温で酸素やハロゲンと反応する。アン
タンタル(独: Tantal [ˈtantal]、英: tantalum [ˈtæntələm])は、原子番号73の第6周期に属する第5族元素である。元素記号は Ta。タンタルの単体は比較的密度が高くて硬く、銀白色を呈し、光沢があって腐食耐性の高い遷移金属である。レアメタルの1つに数えられており合金の微量成分などとして広く用いられる他、比較的化学的に安定で融点も高く、耐火金属としても知られる。化学的に不活性な特性から、実験用設備の材料や白金の代替品として有用である。今日におけるタンタルの主な用途は、携帯電話、DVDプレーヤー、ゲーム機、パーソナルコンピュータといった電子機器に用いられるタンタル電解コンデンサである。タンタルは、タンタル石、コルンブ石あるいはコルタン(タンタル石とコルンブ石の混合物であるとされ独立した鉱物とみなされていない)といった鉱物に含まれ、化学的に類似するニオブと共に産
マンガン(満俺[1]、独: Mangan、英: manganese、羅: manganum)は原子番号25の元素。元素記号はMn。 名称[編集] ギリシャのマグネシア地方で発見された Mágnes の石に由来する[2]ラテン語で「磁石」を意味するmagnesにちなむ[1]。 日本では満俺とも書く[1]。 性質[編集] 銀白色の金属で、比重は7.2(体心立方類似構造)、融点は1246 °C。マンガン族元素に属する遷移元素。温度によりいくつかの同素体が存在し、常温常圧で安定な構造は立方晶系である。これは硬く非常に脆い。空気中では酸化被膜を生じて内部が保護され、赤みがかった灰白色となる。酸(希酸)には易溶であり、淡桃色の2価のマンガンイオン Mn2+(aq) を生成する。 比較的反応性の高い金属で粉末状にすると空気中の酸素、水などとも反応する。化合物は2–7価までの原子価を取り得る(+2、+3、
クロム(英: chromium [ˈkroʊmiəm]、独: Chrom [ˈkroːm]、羅: chromium、中: 鉻)は、原子番号24の元素。元素記号はCr。クロム族元素のひとつ。 名称[編集] 1797年、酸化状態によってさまざまな色を呈することからギリシャ語のχρωμα(chrōma、色)にちなんでルネ=ジュスト・アユイにより命名された[2]。別名クロミウム。 性質[編集] クロムは銀白色の金属で硬く、融点は1907 °C、沸点は2671 °C(ほかに融点に関しては1857 °C、沸点に関しては2200 °C、2690 °Cという値がある)[3][信頼性要検証]。ネール点は34.85 °C。 クロムには3つの同素体(α、β、γ)があり、それぞれの結晶構造は体心立方格子構造、面心立方格子構造、六方最密充填構造である。 歴史[編集] 1797年にフランスのルイ=ニコラ・ヴォークラン
具体的用途[編集] 超強力磁石の磁性体(モーター、バイブレータ、マイク、スピーカーなど) ネオジム磁石、ネオジムボンド磁石:ネオジム、ジスプロシウム(添加剤) サマリウムコバルト磁石:サマリウム プラセオジム磁石:プラセオジム ガラス基板研磨剤(ディスプレイ、HDDなど) 酸化セリウム系研磨材:セリウム 蛍光体(照明、ディスプレイなど) ブラウン管、蛍光灯、水銀灯、CCFL、プラズマディスプレイ:イットリウム、テルビウム、ユウロピウム、ランタン、セリウム、ガドリニウム メタルハライドランプ ScI3-NaI-Hg-Xe封入:スカンジウム[8] LED YAG蛍光体:イットリウム、セリウム(付活剤)[9] シリケート系蛍光体:ユウロピウム(付活剤)[9] 光ディスク(書き換え可能タイプ)の記録層(DVD、CD、Blu-ray Disc) 光磁気ディスクの磁性層(MO、MD) テルビウム-鉄-
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