ひまわり外伝小説2『かげろう』 一人の孤独な女がいた。名前は紅葉。彼女の半生は不遇そのものであり、その余生もやはり孤独であることが約束されていた。だけど彼女は、生涯に渡ってただ一人の男だけを愛し続けた。一人の孤高な男がいた。名前は道之。彼は世界の暗部にその身を犯されながら生きており、孤高であることだけを心の拠り所にしていた。だけど彼は、生まれて初めて一人の女に恋をした。――これは、絶海の孤島・岩鞠島を舞台にした、そんな二人の出会いと別れの物語。SF美少女ゲーム『ひまわり』とその外伝『こもれび』。二つの物語が一人の男の視点を通して、今ここに融合を果たす。