前回の記事で書いたように、音楽教室対JASRAC裁判の第一審はJASRAC全面勝訴となりました。裁判所のサイトで公開される前に「音楽教育を守る会」(音楽教室側)のサイトに判決文と声明文が載りました。 今回の判決について、JASRAC側は「(法律的に正しいことは当然として)一般人の常識に即したもの」と述べています(参照記事)。当然ながら音楽教室側は、「市民感覚から離れた判決」と反発しています(参照記事)。 以下、判決文を簡単に解説していこうと思いますが、法律的な解釈は他の(私より詳しい)専門家の方も書かれていますので、本記事では、今回の判決がJASRACの言うように本当に「一般人の常識に即した」ものなのか、「市民感覚から離れてないか」を中心に考察していきたいと思います。なお、前提として、拙稿「JASRAC vs 音楽教室:法廷で争った場合の論点を考える」等を読んでいただけるとわかりやすいかと