人気テレビ番組『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)の放送作家として、国民的アイドルグループに伴走してきた鈴木おさむ氏が、小説『もう明日が待っている』(文藝春秋)を上梓した。長くグループを続けてきたとき、メンバー同士の関係性はどう変化するのか。本書の第6章「とってもとっても僕のBEST FRIEND」より紹介する――。 5人が醸すのは「わちゃ」ではなく緊張感 時代は変わる。永遠はないことを歴史が証明している。 彼ら5人は依然、国民的アイドルであり国民的スターであることには違いなかったが、彼らの後輩の5人組のグループも着実に人気をつけて、日本に嵐を巻き起こしていた。 日本は東日本大震災から2年が過ぎ、時代は「和」を求めていた。 求められていたのは「安心」だった。 嵐を呼ぶ5人は、まさに時代に合っていた。その5人には常に「わちゃ」があった。 そして彼ら5人。 リーダー、タクヤ、ゴロウチャン、ツ