3日に配布され、4日に回収された八百長に関する実態調査アンケート。しかしある若手親方が「八百長の関与を認めれば、絶対に呼び出されて厳罰処分を受ける。本当のことなんか、誰も書くわけがないし、こんな大事なものを2日間で出させることもおかしい」と憤ったように、真実に迫れるか、疑問符が付く。 記名式という点が“告白”への大きな障害となる可能性もある。40代の親方は「協会に利用されるのは、もうたくさん。正直者が墓穴を掘る」と表情を曇らせ、20代の幕内力士も「真面目に書いてもばかを見るだけだ」と切り捨てた。あるベテラン関取は「仮に八百長があると書いても立証するのは極めて困難。このアンケートにはあまり意味がない」と私見を述べた。 昨年6月。当時の武蔵川理事長(元横綱三重ノ海)が「正直に申し出れば厳重注意にとどめる」として野球賭博関与の上申書の提出を求めながら、その資料を警察に渡して問題になった前例がある