何年も競馬を見ている間に、数々の競争馬がデビューし、そして引退していく。 一般的なファンの場合、それが競走馬との出会いと別れということになるだろう。 しかし、牧場で働き、より密接に馬と関わっている方々の視点に立てば、 競走馬との出会いと別れというものは、違ったものがあるはずだ。 そこで今回は、牧場側から見た、出会いと別れについて 宮城県大崎市鳴子で競走馬の生産と育成を手がけている、 斎藤牧場さんのご主人にお話をお伺いした。 斎藤牧場さんは、1990年の日本ダービーを制したアイネスフウジン、 大逃げで名を馳せたツインターボといった名馬が余生を送ったことでも有名な牧場だ。 ■仔馬との出会い 牧場で働く方にとっての馬との出会いは、仔馬がこの世に生を受けるとき。 母馬に出産の兆候が見えたら、仔馬を取り上げる準備をする。