「うつ病になったのはいすが壊れて大けがをしたためだ」と、福岡県の主婦がいすを製造・販売した会社を訴えた裁判で、事故を病気の原因だと認めて、会社に賠償を命じた判決が最高裁判所で確定しました。 この裁判は、福岡県の主婦が札幌市に本社がある「ニトリ」を訴えたもので「うつ病になったのは5年前にここで買ったいすの脚が折れて腰の骨を折る大けがをしたためだ」と主張していました。 裁判では、事故がうつ病の原因かどうかが大きな争点になりましたが、1審と2審はいずれも「家族に迷惑をかけているという気持ちや経済的な不安などからうつ病になった」と指摘して賠償を命じていました。 会社は上告していましたが、最高裁判所第1小法廷の白木勇裁判長は4日までに上告を退ける決定をしました。 この結果、事故と病気の関係を認め、1580万円の賠償を命じた2審の福岡高等裁判所の判決が確定しました。