1点目は左足、2点目は右足、3点目は頭。万能ストライカーたる所以をわずか10分間で証明した。 (C)J.LEAGUE PHOTOS 画像を見る 「J1・J2通算200ゴール」――。佐藤寿人は16節の山形戦で、Jリーグ史上初となる前人未到の記録を打ち立てた。なぜ、彼がこれほど点を取れるのか。日本サッカー協会は総力を挙げて、このテーマについて徹底研究する必要があるのではないか。日本代表でも年代別でも、「点が取れる」ストライカー不足は顕著に現われているわけだから。 確かに瞬間的なスピードはあるが、浅野拓磨の50メートル5.9秒という圧巻の速さほどではない。高さや強さも、豊田陽平(鳥栖)とは比較にならない。大久保嘉人(川崎)の強引さも、中村俊輔(横浜)のFKも、彼にはない。中山雅史のように黄金時代の磐田で戦ってきたわけでもなく、仙台と広島で2度の降格も経験している。 それなのに、誰よりも点が取れて