創業200年、木造6階 伊勢「麻吉旅館」の遊郭「楼閣」江戸時代五大遊郭だった伊勢古市。一軒だけ面影を残す楼閣「麻吉旅館」に泊まりました。江戸時代にタイムスリップ。 伊勢の麻吉旅館 ここは、江戸時代にタイムスリップできる宿。 夜な夜な宴会が催されたその木造6階建ての楼閣は、今ではひっそりと静まりかえり、遠く電車の音だけが聞こえてきます。まるで「千と千尋の神隠し」の湯屋にいるような、そんな錯覚に陥りかねない、日本の宿の歴史を物語る宿屋です。 その宿の場所は、江戸の吉原、京都の島原などと並び、江戸時代には「五大遊郭」と言われた、伊勢の「古市」。ここはかつて、お伊勢さんへの「おかげ参り」の帰路、旅人の「精進落とし」で栄えた街。 千人もの遊女を抱える妓楼や、芸妓の置屋、お茶屋(料亭)が70軒も連なり、古市三座と呼ばれた芝居小屋の舞台では夜な夜な芸妓の伊勢音頭が披露され、参宮の無事の開放感を味わう旅人