映画「フツーの仕事がしたい」の一場面。出発前に会社からの指示書を確かめる主人公の皆倉信和さん=映像集団「ローポジション」提供土屋トカチ監督 個人で加入できる労組に入り、過酷な労働環境を改善させたトラック運転手のドキュメンタリー映画が話題を呼んでいる。「フツーの仕事がしたい」(70分)。金融危機が深刻化した昨秋に公開が始まり、東京・霞が関の「年越し派遣村」でも上映された。監督は「勇気を持って声を上げようとメッセージを込めた」。24日から大阪、来月には神戸で劇場公開される。 ◇ 映画の主人公は、大手セメント会社の孫請け会社で働く皆倉信和さん(37)=横浜市都筑区。月に552時間働いて残業手当はゼロ、社会保険も未加入。赤字だからと賃金を下げられ、不満を漏らせば解雇を示唆された。わらにもすがる思いで、2年前、1人でも入れる地域ユニオンに駆け込んだ。 映画は、男性を組合から脱退させよう