苦手意識は、嫌悪感から憎悪へと発展する恐れがあるので要注意 ── まず、基本的なことですが、人が抱く苦手意識は、どのようなことから芽生えてくるのでしょうか? 五百田氏:皆さんも心当たりがあると思いますが、自分とは違うタイプの人と出会い「理解できない」と感じたときに苦手意識が芽生えてきます。これは、「ネオフォビア(新奇恐怖症)」と言いますが、初対面の人や初めて行く場所、初めて見るものに不安感や嫌悪感、恐怖を覚え、自分には理解できないと感じたときに拒否しようとするわけです。 また、日本人は協調性が高いとされていますが、逆に言えば同調圧力がかなり幅を利かせています。本来、苦手意識は主観的なものですが、自分たちと合わないという空気が充満すると苦手になる傾向があります。 そして、芽生えた苦手意識をそのまま放置してしまうと、単なる苦手意識から嫌悪感へ、さらに憎悪に発展していきます。人類の歴史を見ても、